光の速さはどれくらいなの? 1秒間で地球を何周もします

みなさん、光の速さはどれくらいかご存じですか。今回は光の現象について判りやすく解説します。

<h2>●光の速さは、秒速約30万kmです。これは1秒間に地球を7回り半もしてしまうほどのスピードです。</h2>
この光の速さを、世界で最初に測定したのは、デンマークの学者レーマーです。
レーマーは、1675年、木星のまわりを回る月の、ある小さな変化から光の速度を計算しました。
ただし、レーマーは光の速さを計算で求めただけです。直接、光の速さを測定したのは、フランスのフィゾーです。フィゾーは、1849年にレンズや鏡などからなる実験装置を作って、世界で初めて、直接光の速さを測定することに成功しました。このレーマーやフィゾー、そして、この2人の後に続く多くの学者たちの研究によって、光の速さが解明されていったのです。その結果出されたのが、秒速約30万kmという数字なのです。

<h3>●レーマーは、木星のまわりを公転する衛星の公転周期がいつも同じではなく、少し変化することに気づきました。</h3>これは地球と木星の距離が一定でないために、光が届く時間が違うということによる、見かけの変化だったのです。レーマーは、その違いから光の速さを計算で求めました。

<h3>●光速(speed of light)、あるいは光速度とは、光が伝播する速さのことである。</h3>真空中における光速の値は 299792458 m/s(≒30万キロメートル毎秒)と定義されている。太陽から地球まで約8分20秒(8分19秒とする場合もある)、月から地球は、2秒もかからない。俗に「1秒間に地球を7回半回ることができる速さ」とも表現される。
光速は宇宙における最大速度であり、物理学において時間と空間の基準となる特別な意味を持つ値でもある。
現代の国際単位系では長さの単位メートルは光速と秒により定義されている。光速度は電磁波の伝播速度でもあり、マクスウェルの方程式で媒質を真空にすると光速が一定となるということが相対性理論の根本原理になっている。
重力作用も光速で伝播することが相対性理論で予言され、2002年に観測により確認された。

<h3>●光速度の測定</h3>
近代まで、光は瞬間的に伝わるのか、それとも有限の速さで伝わるのかは不明だった。エンペドクレスは初めて光の速さは有限だと主張した。一方でアリストテレスは光は運動ではなく、瞬間的に伝わると論じた。イブン・ハイサムは光は有限の速さで伝わり、その速さは可変で、密度の高い物体では遅くなると論じた。ヨハネス・ケプラーやルネ・デカルトは、光速は無限大だと考えていた。
ガリレオ・ガリレイは、遠く離れた2か所に置いたランプの合図を用いて光速度を測定する方法を提案した。しかし、光速はあまりに速く、当時のいかなる計測器でもこの様な方法でわずかな時間を正確に測る事ができなかったために有意な結果を得られなかった。
1676年にデンマークの数学者オーレ・レーマーは木星の衛星イオが木星に隠れる周期の変化と木星までの距離から光速を計算した。当時既に地球と木星の位置関係、ならびにイオが木星の陰に隠れる(隠蔽)周期は正確にわかっていた。レーマーは、地球が木星から遠い位置にある時に、イオが隠れる時刻を調べ、光の速度が無限大ならば常に42.5時間置きに隠蔽が観測されるはずとして「観測予定時刻」を計算した。そして地球が公転軌道上で木星に近づいた位置に移動した5ヵ月後に再度イオが隠れる時刻を調べると、「観測予定時刻」よりも早くなっている事を確認した。この結果からレーマーは、光は地球軌道の直径を横切るのに22分かかると結論した。ジョヴァンニ・カッシーニの観測より得られた地球-太陽間距離を用いると、レーマーの得た光速は約21.3万 km/s となる。これは実際の光速より3割ほど遅い数字だったが、光の速さが有限であることを証明し、その具体的な速さを初めて与えた。レーマーの友人アイザック・ニュートンもこれを認め、この光速の値を著書に記した。
1729年にジェームズ・ブラッドリーは季節による星の光行差から光速を求めた。彼の測定値は301000km/sであった。
1849年、アルマン・フィゾーは、天体現象を利用せずに、回転する歯車を使って、初めて地上の実験で光速を測定した。ランプの光をビームスプリッターで直角に曲げ、筒の中で720枚の歯がついた歯車を通過させて光を等間隔に分断して放ち、約8.6 km離れた反射鏡で折り返し、筒の中で同じ歯車を通して観察した。歯車の回転が遅いうちは、凹部を通った光は反射され同じ凹部から見える。しかし回転数を上げると、やがて反射光が凸部(歯の部分)で遮られるようになる。フィゾーは、この時の12.6回転/秒から、(8.6 km)×2 = 17.2 kmを光が進む時間は(1秒)/(12.6回転/秒)/(720×2)(歯車の凸部と凹部の間の個数 = 歯の数の2倍)= 0.000055 秒と計算した。これらから光速は約31.3万 km/sという値を得た。
1850年にフーコーは回転ミラーを使った光速の測定を行い、水中で光速が遅くなることを実証した。真空中の光速は1862年に298000±500km/sという値を得ている。
1873年からマイケルソンはフーコーの方法を改良して光速の測定を続けた。1926年の測定値は299796±4km/sである。
その後マイクロ波を使う方法、レーザーの使用などにより測定の精度が高まった。
1983年には、国際度量衡総会により、メートルを光速によって定義することとなった。これにより、真空中の光速が299 792 458 m/sと定義されたことになる。

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<h3>●電磁波の伝播と光速度</h3>
ジェームズ・クラーク・マクスウェルはマクスウェルの方程式を観測ではなく理論から導いたが、判明していた値 ε0 = 8.85 × 10−12 N/V2、μ0 = 1.26 × 10−6 N/A2 を代入すると、真空中の電磁波の速度が約30万 km/sとなり、フィゾーが測定した光速度とほぼ一致した。この事から、マクスウェルは当時正体がよくわかっていなかった光の波が電磁波の一種であることを提唱した。これは後にハインリヒ・ヘルツによって実証された。

<h3>●物質中の光速</h3>
光速は、物質中では真空中よりも遅くなる。屈折という現象がおきるのは、光速が媒質によって異なるためである。また、物質中の光速よりも速い速度で荷電粒子が運動することが可能であり、このときチェレンコフ放射が発生する。
物質の絶対屈折率は、真空中の光速をその物質中の光速で割った値で定義されている。たとえば水の屈折率は可視光領域波長で約1.33、真空中の光速度は約30万km/sであるから、水中での光速度は約22.5万km/sとなる。

<h3>●超光速の観測と実験</h3>
一般に、あらゆる情報や物質は、真空中の光速よりも速く伝播することは不可能であるとされている。相対論の方程式によれば、光速よりも速く移動する物体を仮定すると、実数で表すことのできない物理量が現れ、質量が無限大になってしまうからである。しかし、光速よりも大きな速度が出現する物理的状況というのは数多く存在する。

<h3>●光速よりも速く伝播するもの</h3>
波動の速度と同時的イベント
光の「群速度」が光速を超えることが可能であるということは、理論的に古くから知られていた。ある最近の実験では、セシウム原子中の非常に短い距離を、光速の310倍の群速度でレーザー光線を伝えることに成功した。2002年にはモンクトン大学の物理学者アラン・ハッシュは、超光速の群速度をもつパルスを、長い距離にわたって伝えることに初めて成功した。この実験では、同軸フォトニック結晶の120メートルケーブルの中を、光速の3倍の群速度のパルスが伝播した。しかし、この技術を超光速の情報伝達のために使うことは不可能である。情報伝達の速度というのは前面速度(パルスの最初の立ち上がりが伝播する速さ)によっており、群速度と前面速度の積は物質中の光速の2乗に等しいからである。
このように光の群速度が光速を超えられるというのは、音速にあてはめて次のように理解できる。人々を、距離をあけて一列に並べたとする。そして、各々が自分の腕時計でタイミングを見はからい、短い間隔で順番に掛け声をあげさせるとする。このとき、彼らは隣の人の声を聞くのを待たずに声をあげることができる。またある例として、海岸に打ち上げられる波にも同じようなことが見られる。波と海岸線の間の角度が十分小さければ、砕ける波は、内陸を波が伝わるよりもずっと大きな速さで波長に沿って伝播することができる。

光の速さを計算するとは驚きですね、でもおもしろいですね。よく考えるとすごいですね。

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