犬は人間と同じように色が判る?どのように見えるんだろうか?実は色盲!?

●青色と赤色の組み合わせでできる色は見分けられる
犬でも人間でも、ものを見るときには、まず網膜にある視細胞が光を感じ、わずかな電気信号を発します。この電気信号が視神経を通って脳に到達することで、ものを見ることができます。視細胞には、桿体細胞と錐体細胞という2種類があります。
桿体細胞は少しの光でも感じることができるため暗い場所でも役立ちますが、1種類しかないので色は認識できません。暗いと色が見にくいのはこのためです。
一方、明るい場所では錐体細胞が役立ちます。人間の場合、錐体細胞には3種類あり、それぞれ主に赤、緑、青の光を感じることができます。人間はこの3色の組み合わせによってできるカラフルな世界を見ています。


犬の場合、錐体細胞は2種類で、主に赤と青の光を感じます。そのため、人間に比べて緑が見えづらく、色のバリエーションは少なくなりますが、赤と青の組み合わせでできている色は見分けることができるのです。

●犬の色を識別する能力
目の構造は似ていても網膜の構造が若干違うため、人間の目から見た世界と、犬の目から見た世界には違いがあります。庭で色つきボールを見失って右往左往している犬を見て「目の前にあるじゃないか」と馬鹿にしてしまうのは、ちょっと可哀相です。

●犬に見える色
人間の網膜には錐状体という色を感じる細胞があるため、様々な色を識別できます。錐状体には青(短い光の波長)、緑(中くらいの波長)、オレンジ(長い波長)に反応する3種類があり、これらが協働することで、まるで絵の具を混ぜるように、脳の中で虹の7色を再現できるのです。
一方、犬の網膜に錐状体がほとんどなく、また数少ない錐状体は青と黄色にしか反応しないため、色の識別能力はほぼ2色、およびその中間色に限られています。結果として、人間のように赤や緑を上手に識別することができません。
カリフォルニア大学が行った犬の色覚に関する実験によると、犬は緑、黄、オレンジを「黄色っぽい色」として、紫、青を「青っぽい色」として、赤に関しては「非常に暗いグレー」に見えています。

犬は赤緑色盲です
人が赤・緑・青の三色の光を感受することができるのに対し、犬は2つの光波長429-435nm(紫青)と555nm(黄緑)周辺しか感受できず、さらにはこの色の組み合わせの中でも緑と黄緑、黄色、オレンジ、赤の色合いを区別することができないのです。
近くの小さなものを見るには、人間に必要な距離の10分の1くらいに近寄らないと見えません。距離でいえば、2~3メートル以内の物しかハッキリと見ることができないのです。
対象を立体的に認識する両眼視野に関しては、人間の120度に対して犬は80度程度しかありません。これは、目の前を逃げようとする獲物だけは見逃さないように視覚が特化した結果でしょう。

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●犬は暗いところでもよく見えます
弱い光でも2倍にして反射するタペタム(輝膜)という反射板が眼底にあり効率よく視神経を興奮させて、わずかな光でも見やすくなっています。

●<font color=”red”>犬と人間の色世界
犬と人間とでは色の識別能力に大きな差があります。結果として犬は、私たち人間が見ているのとは全く違った色世界に生きています。</font>

花畑 人間の目には赤と緑が鮮やかに写り、キレイなチューリップが見て取れます。
しかし同じ景色を犬の目から見た場合、黄色で塗りつぶされたような味気ない景色になると考えられます。これは犬が赤と緑の識別を不得意としているためです。
ドッグフード 人間の目から見た場合、ドッグフードはおいしそうな「肉色」をしており、いかにも食欲を促す感じがします。
しかし犬の目からドッグフードを見た場合、こうした肉色はあまりアピールしないようです。犬が食事するときの優先順位は嗅覚>味覚>視覚といわれますが、そもそもよく見えていないわけですから当然ですね。ちなみにドッグフードを赤くしているのは食用の着色料ですが、犬のためではなく、主として飼い主に「おいしそう!」と思わせるためです。
暗闇の中 人間は光の少ない暗がりの中では、対象物をよく認識することができません。
一方、犬の目から同じ世界を見てみると、ほんのわずかな光だけでも対象物を見分けることができます。これは、網膜の裏にあるタペタム層と呼ばれる光の増幅装置があるためです。犬は本来夜行性(薄明薄暮性)であり、薄暗い中で獲物をとらえて進化してきた動物ですから、人間よりも夜目が利くというのも当然のことですね。人間が必要とする光量の約1/4程度でも対象を判別できるといいます。

2014年に行われた研究により、犬や猫は紫外線を見ることができるという可能性が示されました。実験を行ったのはシティ大学ロンドンの生物学者ロン・ダグラス氏。様々な動物の眼球を調べたところ、ハリネズミ、犬、ネコ、フェレット、オカピーといった哺乳類の水晶体(光を通すレンズレンズ)では、紫外線を通すことが明らかになったといいます。紫外線とは、人間の水晶体ではブロックされてしまうため、見ることができない光のことです。この事実から研究者は、犬や猫といった動物たちは、緑や赤といったありふれた色が見えない代わりに、「紫外線」という光の中でも対象を見分けることができると考えたのです。

最後に、犬は人間のように風景をカラフルに見えませんが、暗闇ではよく見えるのです。自然界とはよくできていますね。

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