くしゃみのミステリー、徹底解説!

春先の暖かい日、突然それはやってきます。
時と場所を選ばず、なんだか鼻がむずむず…我慢しようと思ってもなかなか出来ません。
「はっくしょん!!」

くしゃみと聞くと、「花粉症」や「風邪」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。
静かな会議中や試験中に、大きなくしゃみが出ると少し恥ずかしい気持ちになりますよね。

昔から身近にあるくしゃみですが、人の身体にとってはとても大事なシステムです。
人体の謎を含む、くしゃみのミステリーを一緒に紐解いていきましょう。

【そもそもくしゃみって何?】
まず、くしゃみのメカニズムを理解するときに重要なのが、「鼻粘膜」と「神経」です。
この2つを最初に説明していきます。

・鼻粘膜
薄い粘膜で覆われていて鼻毛が生えている場所よりも、もっと鼻の奥にあります。
常に湿気があり、1日に分泌される粘膜の粘液は何と1ℓにもなります。
空気中の小さなゴミをこの粘膜でキャッチし、痰として外に排出される仕組みになっています。
粘膜でお掃除されたきれいな空気が、粘膜の湿気と血液によって程よく温められ、それから肺に送られます。

・神経
まず鼻粘膜にゴミやウィルスがキャッチされると、次に反応するのが「三叉神経」です。
この三叉神経は脳にある神経で一番大きいと言われています。
三叉神経は、運動するときや知覚(冷たい、思い、痛い)を感じた時に働く神経です。

空気中には、いろいろなウィルスやゴミがあります。
そのウィルスやゴミを鼻から吸って、そのまま身体の中に入れてしまったら大変なことになりますね。
それを防ぐために活躍するのが、先ほど説明した「鼻粘膜」と「三叉神経」です。

鼻の穴から吸った空気が鼻毛を通ると大きなゴミはキャッチされますが、取り損ねてしまったウィルスや微小なゴミ等は、鼻粘膜でお掃除されます。
鼻粘膜にウィルスやゴミが付くと、その刺激が三叉神経を通して脳に伝えられます。
脳の中でくしゃみを発動させる部分に情報が届き、呼吸筋に脳からの指令が伝わると、「はっくしょん」と大きなくしゃみが出るシステムになっています。
この大きなくしゃみは鼻粘膜についたウィルスやゴミを、空気の圧で外に吹き飛ばそうとする、身体を守るために欠かせない防衛反応なのです。

くしゃみが出来るという事は、身体の免疫が高くとても健康だという証拠です。
海外ではくしゃみをすると、まわりにいる人が「健康!」(健康で良かったね)と声をかける習慣もあるほどです。

さて、システムや流れが分かったところで、次はくしゃみのミステリーにいよいよ突入です。

【くしゃみの前にハーッと大きく息を吸ってしまうのはなぜ?】
くしゃみをする前は必ず息を吸ってしまいますね。
この現象はどんなに止めようとしてもなかなか止まりません。
どうして息を吸ってしまうのかについて、謎を解明していきましょう。

・呼吸
人間が息を吸う時、身体がどうやって反応しているか知っていますか?
1日に3万回繰り返す呼吸ですが、いろいろな器官が協力して出来ています。

まず呼吸をする時、肺のすぐ下にある横隔膜(蓋のようなもの)がお腹側に下がり、肺を包んでいる胸腔(風船のようなもの)が膨らんで肺が空気を吸いやすいようになります。
これが呼吸している時の身体の反応です。
ではくしゃみをする時はこの呼吸のシステムはどのように変化するのでしょうか。

・くしゃみの時に息を絶対に吸ってしまう、ミステリー
もう一度おさらいすると、鼻の鼻粘膜についたウィルスやゴミが刺激となり、神経を通して脳に反応が起こります。
脳でくしゃみを発動させる部分(脳幹)が次に呼吸筋に指令を出すと、くしゃみが出ます。
この呼吸筋という筋肉は、横隔膜と一緒に肺を膨らませたり縮ませたりする役割があります。
くしゃみが起こる直前では神経の指令によって、急激に肺に息が吸い込まれ、中の空気が圧縮され圧力が高まります。
呼吸筋も一気に緊張した状態になりますが、ある一定を超えると筋肉の緊張が無くなり、緩くなったところで気道からくしゃみとして一気に空気が押し出されます。
鼻粘膜についたウィルスやゴミを体の外へ吹き飛ばすためには、空気の圧とスピードが必要になります。
脳からの指令でみんなが一斉に空気を押し出しウィルスやゴミを吹き飛ばす準備をするため、くしゃみの前には必ず「ハーッ」と息を吸ってしまうのです。

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一回でウィルスやゴミを吹き飛ばすのが無理だった時は、連続でくしゃみが出続けて体力を消耗してしまうので、そんな時はティッシュやハンカチで鼻粘膜をお掃除してあげるとくしゃみもおさまるかもしれません。

ちなみに、くしゃみの時に口から出る空気のスピードは時速160キロ!
新幹線やプロ野球選手の投げるボールと同じくらいの速さですね。

【くしゃみをする時に目をつむってしまうのはなぜ?】
あるアンケート調査で、「くしゃみをする時に目をつむってしまう」が、身体で不思議に思う現象の中で、堂々一位を獲得しました。
くしゃみをすると目をしっかりつむってしまうので、車や自転車の運転中にくしゃみが出そうになると、困ってしまいますね。
目を開けたままくしゃみをしてみようと誰しも一度は挑戦した事があるのではないでしょうか。

このくしゃみの時に目を閉じてしまう現象は、脊髄反射(脳が認識する前に身体が勝手に動くこと)に近い反応なので、自分の意思だけでは変えることが出来ません。
どうして目をつむってしまうのかいくつか説があるので、紹介します。

・目を保護する
1800年代の頃、突然くしゃみの発作が起こって片方の目が飛び出してしまい、それ以来ひどい頭痛に悩まされていると、ある女性が訴えたのが記事になったことがあったようです。
くしゃみは確かに出る瞬間は顔中がこわばり、眼圧も上がるような気がしますね。
しかし、目の周りの筋肉もそんなに弱くはありません。
6つの筋肉によって眼球はしっかり固定されているため、眼球の筋力に問題がない限りはそのようなことはほとんど起こりえないそうです。
くしゃみの衝撃から眼球が飛び出さないように保護しているという説は、都市伝説扱いになっているようです。

・吹き飛ばしたウィルスやゴミが目に入らないようにしている
気管や鼻粘膜についているウィルスやゴミを吹き飛ばすため、身体は集められるだけの強い力を加えて、渾身の一撃でくしゃみをします。
それが1つの防衛反応なのですがさらに目を閉じるというのは、もっと進んだ防衛反応ではないかと考える生物学者もいるそうです。
口や鼻から出たウィルスやゴミが次に目に付着すると、またアレルギー反応を起こす可能性がありますよね。
身体もちゃんとその事を分かっていて、くしゃみの時は目をつむってアレルギーを引き起こすものから守っている、と言われています。
これはとても強い反応なので、目を開けたままくしゃみをしようと指で目蓋を押さえていてもなかなか出来ないようです。

・目の血管を守っている
目の周りの血管はとても細く、デリケートです。
くしゃみの時は血管の圧が一時的に急上昇するので、目蓋を閉じることによって眼球を押さえて血液の逆流を防ごうとしている反応と言われています。
目の周りの血流は、一通ではないので急激な圧力で逆流してしまうんですね。
赤ちゃんの例でも、泣きすぎて顔に痣のようなものが出来ることもあるそうです。
くしゃみの時は、しっかり力をいれて顔の血管が傷つかないように守るのが良さそうですね。

くしゃみの時に目をつむってしまう理由はいろいろありますが、どれも身体が自分の大事なものを守ろうとする反応です。
くしゃみの時は抵抗せずにしっかり目をつむりましょう。

まとめ
・そもそもくしゃみって何?
・くしゃみの前にハーッと大きく息を吸ってしまうのはなぜ?
・くしゃみをする時に目をつむってしまうのはなぜ?

くしゃみのミステリーは解けたでしょうか?
くしゃみは身体を守るために、とても大事な反応だという事がわかりましたね。

それでも、どうしてもくしゃみをしてはいけない場面に遭遇した時、くしゃみが止まる方法をご紹介しておきます。
・鼻の下と上唇の間を鼻に指がつくように押さえる
これは、鼻の下にある神経(三叉神経)に刺激を送って、脳がくしゃみをするという反応から意識が逸らせているので、くしゃみが止まりやすいというものです。
簡単ですので、ぜひ一度試してみてくださいね。

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