どうして目は二つなのに物は一つに見えるの?脳で合成されるの?

目というのは、ものを見るところではありますが、目にものが映ったときに「ものが見えた」と「目」そのものが感じるわけではありません。

目に映った像が、ちょうどテレビの絵が電波で送られてくるように、別の信号にかえられて脳へ送られ、そこではじめて「ものが見えた」と感じているのです。

ところで、ものを見たとき、右の目と左の目にはほとんど同じ像が映りますが、それぞれの目の内側半分と外側半分は脳の別のところへ送られています。つまり、右の目の外側半分は右の脳に、右の目の内側半分は左の脳へ送られ、左の目の外側半分は左の脳へ、左の目の内側半分は右の脳へ送られることになります。
少し複雑ですが、右の脳では、両方の目で見た右半分が届けられ、左の脳には見たものの左半分が届けられると考えればいいでしょう。このふたつが脳の中で合わさり、全体の像が見えたと感じるわけなのです。

色を「見る」ことと「見え方」の違い

身の回りの色の状況 や状態を把握した上で、知識や情報を得ると、これまで以上に理解できるのではないで しょうか。
色が見えるということは 光とその光を反射する物体、そして受け手である人間の視覚の 関係で成り立つ状態です。光が変わると見え方が変わります。物体を構成する要素が異 なると見えてくる色が変わります。表面の凸凹などの状態でも光の反射の状態が変化す るので、これもまた色が変わる条件となります。受け手の人間も視細胞の構成は個人に よって異なり、多様性があります。

光の違いによって、色は見え方が異なってくる

まず、光と色の関係からみてみましょう。光は電磁波の一種で、人間が見ることができる可視光線と言う範囲があります。その光が、ものにあたって反射、あるいは吸収されることのよって色が見えてくるのです。光がなければ色は見えず、光のもと、すなわち光源が重要なわけです。

例えば、色を見る時、「正確」な色を判断する場合には、何らかの基準の光源が必要になってくるので、国際照明委員会が規定した、タングステン電球に近いA光源、太陽直射光に近いB光源、昼光に近いC光源、さらに自然光に近い合成昼光D光源という「標準の光」を用います。基本となっているのはすべてのエネルギーを連続して持っている太陽の光とされており、測色用の機器などでは、それに近い波長をもっている標準光D65という光源が用いられていることが多いでしょう。また、光源について、太陽光にどれだけ近いかを「演色性Ra」と言う数値で評価しています。野菜など自然の色等は、演色性の高いランプを用いると生き生きとして熟したおいしさを感じさせてくれます。機器を使わず、目で見て測定する場合は、昼光の北窓が良いとされています。光の変化が少なく安定して見えるからです。陽の光を直接受けた場合、反射する光の量が多すぎて光るような状態になり、淡い色等は見えなくなってしまいます。外での色彩の調査をする場合には、晴天より薄曇りで周辺全体に光が柔らかく拡がっている状態のほうが色を見やすいのです。

【スポンサーリンク】

しかし、製品や商品企画という側面からみると、正確さだけで考えているわけではありません。最終的に並ぶ店舗で用いられている光源に合わせて計画していくことや、使用場面に合わせて、その使用場面での見え方を重視して企画することもしばしばです。
光の表現性と言う面では「色温度」という捉え方もあります。日中は5000K(ケルビン)、朝や夕方は3000K、日陰のさびしいような冷たい雰囲気は6000~7000Kと言うような単位で示されます。照明の色温度を変えると雰囲気がすっかり変わります。

モノの表面の状態でも見え方に差異がある

次に、光を受けるモノの方からみてみましょう。生活の中でなじみのある木の葉は、光合成色素のクロロフィルaという物質の性質上、主に赤い光(波長650~700nm)と青い光(波長350~450nm)の光を吸収し、緑色の光はあまり吸収しないので、この緑色の光だけ反射されて、緑色に見えています。色はモノそれぞれが、どのような物質で構成されているかで決まってきます。
また表面の光沢度やマット感などで、光の反射の仕方が変わります。そうすると色の見え方も変化します。白などは全光沢と言われるような状態でないと、「本当の」白ではないですし、黒も同様です。マットな黒は、光沢の黒より白っぽく見えています。色を考えると言うことは素材、素材感を考えていることにもなるわけです。

ヒトは視細胞の違いでいろいろな見え方がある

ヒトの側はどうなっているでしょう。人間が物の色を見る仕組みは、眼を通じて網膜に入ってきた光を視細胞の、杆細胞と錐細胞で受けて視神経へ伝えていくというものです。 杆細胞は明暗を把握し、錐細胞は赤、緑、青それぞれに反応する細胞に分化しており色みの違いを捉えるような働きをしています。ここでもあかるい時間帯と暗い時間帯では見え方 が変化し、夕方薄暗くなると水色など青系の色が見えやすいというような反応を示します。 これをプルキニエ現象と言います。1825年にチェコのプルキニエ氏が発見している現象で す。これは交通安全の面から交通標識等に活かされています。また青い服を着ていると 浮かび上がるように目立ちますから、夕方のデートなどにはピッタリです。

見え方の違いを知って、活用を工夫

以上のように、色は条件で見え方が変わりますから、不安定でわかりにくいものと感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、逆に、どんな雰囲気にしたいか、どんなものを美しく見せたいかをまず先に考えて、そのために活用するのが照明であり色である、と考えるのがいいのではないでしょうか。

色をよく見て、その変化の仕方などを理解して、目指す方向性、方針を明確に持つのです。それから方法を考えるのです。 これが色彩活用の第一歩です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です