どうしてよだれが出てくるの?

皆さんはどんなときに「よだれ」がでてきますか?

例えば。。美味しい食べ物を見たとき、酸っぱいものを想像したとき、もしくは居眠りしているとき、ですかね?

それぞれ場面は異なりますが、今回は共通してでてくる「よだれ」について解説していきたいと思います。

そもそも「よだれ」とは口から出てしまった唾液(だえき)のことで、緩んでしまった口から流れ出る場合と、唾液が大量に出すぎてしまっている場合とがあります。

まずは唾液の基本情報を紹介したいと思います。

唾液は耳下腺、顎下腺、舌下腺の左右3対といくつかの小唾液腺から分泌されます。1日で1~1.5ℓ(大きなペットボトル1本くらい)分泌されるといわれています。安静時には毎分0.3~0.4ml、分泌が促進される刺激を受けているときは毎分1~2ml分泌されています。ですが個人差も大きく、年齢、性別、身体状況、飲んでいるお薬などの影響を受けます。

安静時唾液と、刺激唾液があり常に口の中を潤しています。安静時唾液とは刺激が無くても常に分泌されている唾液のことで、刺激唾液とは食事などの何らかの刺激が加わったときに分泌される唾液のことを言います。

唾液には口や体の健康に関わる様々な働きがあります。

自浄作用:歯や歯間に付着した食べかすやプラーク(歯垢)を洗い流す。→口の中の汚れを洗い流す働き!

抗菌作用:抗菌作用をもつ成分が口の中の細菌の増殖を抑える。→リゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリンなどの酵素・抗菌物質が抗菌作用を示します。

pH緩衝作用:飲食により酸性に傾いた口内のpHを中和させ虫歯を防ぐ→常に口の中を中性に保ちます!

消化作用:酵素アミラーゼ(消化酵素)がデンプンを分解し、消化しやすくする。

粘膜保護・潤滑作用:唾液の成分で、粘性のあるムチンが各種の刺激から粘膜を保護します。また、粘膜の表面を唾液が覆って潤いをもたせることで、咀嚼、嚥下、発声をスムーズにする。→ムチンというたんぱく質が粘性があり、食べ物が塊になりやすく、嚥下がスムーズになる。

溶解・凝集作用:味を感じさせ、かみ砕いたり飲み込んだりしやすい塊にする→舌の上には「味蕾(みらい)」という味を感じる器官があり、味物質が唾液にとけて味蕾で味として感じます。そのため唾液が十分に分泌されないと、本当の味が感じられません。

唾液の基本情報が理解できたところで、次に唾液の分泌について解説していきます。

唾液の分泌は神経に影響を受けています。自律神経という種類の神経によって分泌が促進されます。他の消化腺にみられるホルモンによる分泌の調節は知られていません。自律神経は一言でいうと、内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。自律神経はすべての内臓、全身の血管や分泌腺を支配しています。

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自律神経には交感神経と副交感神経があります。臓器、分泌腺の多くには交感神経と副交感神経の両方の神経が伸びていて、両方の神経の制御を受けます。これを二重支配といいます。交感神経と副交感神経は臓器に対して正反対の影響を与えます。これを拮抗作用といいます。通常、交感神経、副交感神経どちらかの神経によって働きが促進される体の機能がほとんどですが、唾液だけはどちらの神経も分泌を促します。交感神経が優位な時はネバネバした粘液性の唾液、副交感神経ではサラサラ唾液になります。

詳しく解説すると、

体が興奮しているとき、活発に活動しているとき、戦闘態勢(例えば獲物を捕りに行くとき等)にあるときに交感神経が優位に働きます。体が戦闘態勢に入ると、目を見開いて、血管もギューッと収縮して、心臓もバクバク速く動きますよね。

こんな場面で交感神経が唾液の分泌にどんな影響をあたえるかというと、ネバネバの唾液が分泌されます。血管が収縮しているため唾液に含まれる水分が少なくなります。戦っているときにサラサラの唾液がたくさん出てくると集中できませんよね。口からこぼれ落ちて邪魔になってしまいます。人が獲物を捕りに行くときは外傷を起こしやすく、細菌感染を起こしやすくなります。なので生体防御のためにリゾチームなどを含んだ唾液が分泌され、タンパク質成分が多く含まれているためネバネバになります。同時に副交感神経によるサラサラの唾液は抑制されるので口が乾きます。

逆に体が休んでいるとき、リラックスしている状態では副交感神経が優位となります。副交感神経優位の時は唾液中に含まれるアミラーゼ(消化酵素)による消化の促進や、食物をスムーズに胃腸に運ぶため、サラサラ唾液(水やイオンが多く含まれる)が分泌されます。リラックスしている状態では血管が拡張するため唾液中の水分が多くなります。

体の反射により唾液分泌が促進される場合もあります。食べ物が口に入って口腔粘膜に触れると、その刺激が唾液分泌中枢に伝わります。これによって唾液分泌反射が起こり、唾液腺の分泌が促進されます。

それでは酸っぱい食べ物をみたり、おいしい匂いを嗅いだり、調理している音を聞くだけで唾液が出てくるのはなぜでしょう。これは大脳皮質に残っている条件反射です。大脳からの刺激が脳幹の唾液中枢を刺激し、唾液が分泌されます。苦い食べ物を食べたときに唾液がたくさん出てくるのも苦み成分を唾液によって洗い流そうとする体の反射です。

まとめると。。。

「よだれ」として見られる唾液はサラサラの唾液、つまり副交感神経が優位なシチュエーションが多いと思われます。もしくは唾液が出すぎて口から溢れてしまう場合か。

例)食べる→副交感神経が働く→サラサラの唾液分泌→口が緩むとよだれが溢れる

居眠り→副交感神経が働く→サラサラの唾液分泌→口が緩んでよだれを垂らす。

ネバネバな唾液だと「よだれ」としては口のそとにでにくいですよね。今回はよだれをテーマに詳しく解説してみました。

 

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